「保湿してるのに、すぐ乾く」
「いいと言われる化粧品を試しても、変わらない」
そんな経験、ありませんか。

わたしも長いあいだ、敏感肌用に変えてもアイテムを増やしても、なかなか改善しなかったんです。
結論から言うと、「保湿のやり方」だけが原因ではありません。
敏感肌歴15年のコスメコンシェルジュで、いまは皮膚科で治療中のわたしが、経験をもとに、保湿してもよくならない理由と見直したいケアを解説します。
- 洗い方・保湿成分・紫外線対策の見直し
- 内側からのケア(運動・栄養・睡眠)もプラス
- それでも変わらないときは、皮膚科に相談を
保湿してもすぐ乾く3つの理由
保湿してもすぐ乾く、そう感じる原因は、大きく3つあります。
- 隠れた炎症
- 季節・エアコンなど、環境の影響
- うるおいをつくりにくい遺伝・体質
それぞれ見ていきましょう。
炎症が隠れている

薄肌や敏感肌、インナードライの人は、バリア機能が弱っていることが多いと言われています。
バリアが弱っていると、赤みやシミ・シワといった肌トラブルも起きやすくなります。
わたしがバリアの弱い「薄肌」だと気づくまでの話は、こちらの記事にまとめています。
保湿してもなかなか取れない「つっぱり感」。
これも、乾燥そのものというより、肌の中の炎症のサインだったりします。
炎症があると、肌がうるおいをつくる力そのものが落ちてしまうことが、アトピー性皮膚炎の研究で報告されています(出典:Furue M.「Regulation of Filaggrin, Loricrin, and Involucrin by IL-4, IL-13, IL-17A, IL-22, AHR, and NRF2」Int J Mol Sci 2020年)。

私は、肌に赤み・かゆみが出て、皮膚科で診てもらったところ、「酒さ」と「脂漏性皮膚炎」と診断され、今はお薬で治療中。
保湿だけでなんとかしようとしていたけど、必要だったのは治療で、ここに気づくまでに15年かかりました。
炎症があると、スキンケアの効果そのものが出にくくなる、とも言われています。詳しくはこちらの記事でまとめています↓。

季節・エアコンなど、環境の影響

気温や湿度が下がると、うるおいをつくる力そのものが落ちると言われています。
冬に乾燥しやすいのは、これも理由のひとつ。
見落としがちなのが、エアコンです。
暖房はもちろん、冷房も部屋の湿度を下げるので、夏の乾燥にもつながります。
対策としておすすめなのが、加湿器や、外出先で使えるミスト化粧水。

季節を問わず湿度を意識するだけで、保湿の効果を底上げしてくれます。
遺伝・体質的に、うるおいをつくりにくい
生まれつき、うるおいをつくる力が弱い人がいます。そのカギを握るのが「NMF(天然保湿因子)」です。

うるおいを抱え込むNMFは、肌のターンオーバーの過程で、「フィラグリン」というタンパク質からつくられます。
このフィラグリンをうまく作れない体質の人は、夏でも冬でも乾燥しやすい傾向があります。

実はわたしも、このタイプでした。
セルフチェックの目安は、手のひらの親指の付け根。
論文から引用。「palmar hyperlinearity」の3種類の異なるパターン。
画像出典:Brown SJ, et al.「Filaggrin haploinsufficiency is highly penetrant and is associated with increased severity of eczema」British Journal of Dermatology(2009年)
画像の一番左は問題なし。
左から2番目が縦線、3番目が横線、一番右が格子状(網目状)のシワで、これらの深いシワがある手は、フィラグリンをうまく作れない体質と関連があると言われています。
つまり、人一倍乾燥しやすい肌質だということです。
ちなみに、私の手のひらは一番右の格子状(網目状)でした。

見直したいスキンケアのポイント3つ
原因がわかったところで、見直したいポイントを3つ解説します。
- 洗浄を見直す
- 保湿成分を見直す
- 紫外線対策を見直す
洗浄を見直す

まず意識したいのが、毎日の洗顔や入浴などの「洗い方」です。
NMFには「水に溶けやすい」性質があるため、洗顔や入浴のしかたひとつで、必要以上に流れ出てしまうことがあります。
だからこそ、うるおいを流さない洗い方がポイント。
- 洗浄力の強い石けん系は避け、アミノ酸系の洗浄成分を選ぶ
- お湯の温度は30〜32度程度のぬるい水(それ以上だと刺激になる)
- 入浴も、38度以下・10分以内を目安に
- オイル洗顔(ベビーオイルなどの保湿用オイルでメイクや汚れを浮かせて拭き取る方法)も選択肢に
保湿成分を見直す
保湿というと、水分をたっぷり与えたり、油分でフタをしたりするイメージがありますよね。
でも大切なのは、肌がもともと持っている「NMF」と「セラミド」を補うこと。
フィラグリンを作りにくい体質の人(生まれつき乾燥しやすい人やアトピー体質の人)は、ふつうの保湿だけだと、すぐ乾いてしまうと言われています。

だからこそ、NMFもセラミドを取り入れることで、効率よく保湿できます。
選ぶときは、この3つがポイントです。
- NMF(アミノ酸系)とセラミドの両方を補う。それぞれ3種類以上入っていると◎
- 1本に両方入っているものでも、それぞれ入ったアイテムを組み合わせてもOK
- セラミドは、人の肌にもともとあるヒト型セラミドが◎
- アミノ酸系保湿成分(NMF):PCA-Na、セリン、プロリンなど
- ヒト型セラミド:セラミドNP、セラミドEOPなど
わたしが実際に使ってよかったのは、セララボ センシティブジェリーでした。ヒト型セラミドとアミノ酸系の保湿成分がバランスよく複数入っていて、たくさんのアイテムを使わなく、保湿しながら時短にもなりました。

この2つの成分が入ったアイテムに変えたら、かなり落ち着き、つっぱりや乾燥によるストレスが減りました。
紫外線対策
紫外線は、肌のバリア機能を低下させて乾燥を招きます。
しかも1年中降り注いでいるので、夏だけでなく、季節を問わずUV対策が必要です。
日焼け止めや日傘については、こちらで詳しく書いています。


インナーケアも取り入れてバリア強化
乾燥を防ぐためには外からの保湿も大切ですが、内側からのアプローチも重要です。
ここからは、内側からできるインナーケアについてお話しします。
運動

肌の内側は、血液から水分や栄養を受け取ってうるおいを保っています。
血流が悪くなると栄養が届きにくくなり、バリア機能が弱まってカサカサ乾燥しやすくなります。
軽いウォーキングなどの有酸素運動(20〜30分ほど)で、体が温まり、顔まで血液がしっかり届くように。
運動する習慣がある人は、そうでない人より肌の水分量が高いという報告も。(出典:Oizumi R, et al.「The Potential of Exercise on Lifestyle and Skin Function」JMIR Dermatology 2024年)。

スキンケアにプラスして、運動で血流をよくする。
肌を根本から整える、対策のひとつです。
栄養

肌も、体の一部。材料が足りなければ、良い肌はつくられません。
タンパク質:新しい肌をつくる材料そのもの。肌の土台となるコラーゲンや細胞をつくる
鉄:コラーゲンの生成を増やし、ハリを与えてうるおい保持につながる
ビタミンC:コラーゲンづくりの相棒であり、炎症(肌の火事)や酸化(肌のサビ)から肌を守るガードマン役
ビタミンC・鉄・タンパク質は、体内でコラーゲンを合成するときに欠かせない組み合わせです。
このほかに、うるおいを守る「セラミド」も、食べ物から取り入れられます。
セラミド(グルコシルセラミド)を含む食べ物は、こんにゃく、お米、パイナップルなど。
とはいえ、毎日意識して食べ続けるのは大変。
そんなときは、サプリに頼るのもあり。
▶ 水なしで手軽にとれるセラミドサプリ:ORBIS ディフェンセラ

わたしは、ビタミンC・鉄・プロテインを飲んでいます。
毎月、生理前になると肌がゆらぐのに、肌の治安がいい日が増えました。
ただ、食事や睡眠も見直し中なので、何のおかげかはわかりません。
【実際にわたしが飲んでいるもの】
▶︎ワカサプリ ビタミンC 2,000mg
▶︎GoCLN 鉄分サプリ フェリチン鉄 10mg
▶︎タマチャンショップ タンパクオトメ ピュアプロテイン
睡眠

肌のターンオーバー(生まれ変わり)は、とくに眠っている間に活発になると言われています。
眠り始めの3時間ほどは、深い眠りで成長ホルモンがたっぷり出て、肌の修復が進む時間。
逆に、睡眠不足が続くと自律神経が乱れ、肌のくすみやクマにつながると言われています。
目安は7〜9時間。
意識するだけでも変わってきます。
まとめ:見直したいのは、保湿だけじゃなかった
保湿してもよくならないとき、「保湿のやり方」だけが原因ではありません。
見直す場所は、スキンケアの外側にもたくさんあります。
原因
- 隠れた炎症(バリア機能の低下)
- 季節・エアコンなど、環境の影響
- うるおいをつくりにくい遺伝・体質(フィラグリン)
見直したいケア
- 洗浄方法(アミノ酸系を選び、ぬるま湯で洗う)
- 保湿成分(NMFとセラミドを補う)
- 紫外線対策(1年中、続ける)
インナーケア
- 運動(軽く歩いて、血流を上げる)
- 栄養(タンパク質・鉄・ビタミンCをとる)
- 睡眠(7〜9時間を目安にする)
わたし自身、保湿だけでは届かない部分を、皮膚科の治療で少しずつ整えているところです。
もし、いろいろ試しても変わらないなら、一度皮膚科で相談してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。


